MVP 小橋健太
- 年間最高試合賞
小橋健太 vs 三沢光晴
10月31日/日本武道館/3冠ヘビー級選手権試合
- 最優秀タッグ賞
- スタン・ハンセン&ベイダー
- 殊勲賞
- 冬木弘道/武藤敬司
- 敢闘賞
- 秋山準
- 技能賞
- 永田裕志
- 新人賞
- 金丸義信
- 女子プロ大賞
- 神取忍
- 功労賞
- 豊登/ザ・グレート・カブキ/ミスター高橋
- 特別功労賞
- アントニオ猪木
- 話題賞
- アレクサンダー・大塚
寸 評
小橋の熱血ファイトが2年ぶり2度目のMVPを呼び込んだ。「本命不在」とささやかれ、大混戦が予想された今年のMVP選考だったが、フタを開けてみれば1回目の投票で小橋が過半数の13票を獲得。次点(三沢7票)以下3選手を大きく離した。
今年の小橋は決して順風満帆だったワケではない。1月に、いきなり世界タッグ王座から転落という不運のスタート。悲願のチャンピオン・カーニバルVも果たせず、6月の世界タッグ奪還戦でも敗北を喫するなど、小橋らしからぬ低迷が続いた。しかし、どんな逆境にも屈せず、どんな試合でも手を抜かないのがこの男の真骨頂。結果は出なくてもその評価が下がることがなかった。
夏、炎の男は一気に逆襲に転じた。エースの三沢が5・1東京ドーム大会を最後に約3か月の長期休養へ突入。エース不在の全日マットを救ったのが、小橋だった。
「今こそ三沢さんの代わりに自分らが頑張らなくちゃならない。若い世代が上へ行くのは今しかない」と、6・12日本武道館大会で川田を撃破し、1年5か月ぶりに3冠王座に復帰。その後、秋山(7・24日本武道館)、田上(9・11日本武道館)を退けてV2に成功。ベルトこそ失ったが、死力の限りを尽くした三沢との一戦(10・31日本武道館)がベストバウトに輝いた。6、7、9、10、12月と5度連続で日本武道館大会のメーンを務めた功績も見逃せない。
全日マット改革を叫んで秋山との共闘を開始させるや、新人賞に輝いた金丸、志賀らが合流し『バーニング』がスタートした。『’98世界最強タッグ決定リーグ戦』決勝ではハンセン、ベイダー組に一矢報い、大逆転Vを決めたのは記憶に新しい。山あり谷ありの98年だったが、小橋は常に上だけを見続け、2冠を手中にした。
[選考委員長]桜井康雄(東京スポーツ取締役編集局長)[選考委員]芳賀章(東京スポーツ編集局次長)/堀内良夫(東京スポーツ写真部部長)/柴田惣一(東京スポーツ第2運動部次長)/寿浦恵一(東京スポーツ第2運動部主任)/平塚雅人(東京スポーツ第2運動部員)/楠崎弘樹(東京スポーツ第2運動部員)/初山潤一(東京スポーツ第2運動部員)/細島啓輔(東京スポーツ写真部員)/秋山直毅(東京スポーツ写真部員)/結城正(サンケイスポーツ)/佐藤彰雄(スポーツニッポン新聞社)/宮本久夫(デイリースポーツ東京本社)/山崎照朝(東京中日スポーツ新聞社)/桝田朗(日刊スポーツ新聞社)/福留崇広(報知新聞社)/小河原俊哉(内外タイムス社)/浜部良典(週刊プロレス編集長)/小佐野景浩(週刊ゴング編集長)/波々伯部哲也(週刊ファイト)/菊池孝(プロレス評論家)/門馬忠雄(プロレス評論家)(順不同)