2017

MVP 内藤哲也

年間最高試合賞

オカダ・カズチカ vs ケニー・オメガ

1月4日/東京ドーム/IWGPヘビー級選手権

最優秀タッグ賞
諏訪魔&石川修司
殊勲賞
YAMATO
敢闘賞
柴田勝頼
技能賞
鈴木秀樹
新人賞
青柳優馬
女子プロ大賞
紫雷イオ
特別賞
松井珠理奈
(ハリウッドJURINA)

寸 評

 この日の選考会で最優秀選手賞の候補には内藤、オカダ、ケニーの3人の名前が挙がった。オカダが年間を通じてIWGPヘビー級王座防衛を重ね、団体の柱として活躍した一方、内藤は真夏の祭典「G1クライマックス」を制覇した上に、抜群の会場人気を誇った。
「実力のオカダ、人気の内藤」が審査員の声を二分するなか、常に自ら話題を発信し続けてファンを魅了した制御不能男が、1回目の投票で21票中15票を獲得して2年連続2度目のMVPに輝いた。
 昨年のプロレス界を席巻したロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン旋風は、今年も衰えることを知らなかった。上半期はIWGPインターコンチネンタル王者として4度の防衛戦に臨んだ。8月にはG1を制して来年1月4日東京ドーム大会でのIWGP王座挑戦権利証を獲得した。ICベルト破壊や、本紙を相手にしたファミレスでの計画的食い逃げ連発など賛否両論の言動もあったものの、結果的にファンの視線と声援は内藤に集中した。
 2年連続以上のMVP受賞はアントニオ猪木(1976~78年と80、81年)、ジャンボ鶴田(83、84年)、天龍源一郎(86~88年)、オカダ(2012、13年)に次ぐ史上5人目の快挙となる。プロレス大賞の歴史にその名を刻み込んだ内藤は「まあ当然といえば当然の結果かな。まさにデスティーノ…運命ですよ」と勝ち誇った。
 内藤が最も重要視したのは、ドーム決戦で雌雄を決する王者との争いを制してのMVP獲得という点だ。「俺は去年から言ってますよね。内藤哲也の価値はIWGPの価値を上回っているって。1年間、IWGPを防衛しても、内藤は超えられないってことですよ。オカダが俺を超えるにはドームで俺に勝つしかないんじゃないですか? 現に俺は今年、彼に直接負けてないわけですし」。マット界において絶対的な存在になったという自負は、さらに強固なものとなった。
 プロレスファン時代から変わらない目線を貫き、タブーなき制御不能な言動で“民意”を代弁し続けた。内藤は「彼(オカダ)の実力は認めますよ。もちろん試合で勝つこと、リングの上での強さが大事なのは大前提。でもプロレスラーに必要なのはそれだけではない。リング外でどれだけお客さまを楽しませるか、ワクワクさせるか、そしてどれだけ共感させることができるのか。その点において今、内藤に勝るレスラーはいないということでしょ」と豪語。2年連続MVP獲得の理由を明確に分析した。
 しかし晴れの日にもかかわらず、ドーム決戦のIWGP・USヘビー級王座戦(ケニー・オメガVSクリス・ジェリコ)がダブルメーンとなったことについては「新日本はいつまで海外の某団体にゴマをするんですか?」と会見で毒を吐くことも忘れなかった。
 会見後は恒例のファミレス独演会で、1時間以上も本紙に長々とくだを巻き続けた。「新日本もせめて、なぜダブルメーンにしたのかを説明すべきだよね。それにしてもMVP受賞のおかげか、今日の料理は格別にうまい。感動だよ。ちょっとシェフにあいさつをしてきたい」とフランス人のように席を外して厨房に向かったものの、再び戻ってくることはなかった…

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  • 授賞式
  • トロフィーを投げるふりの内藤哲也
  • 内藤哲也
  • ベストバウトのオカダ・カズチカ
  • レインメーカーでケニー・オメガを下したオカダ・カズチカ
  • 最優秀タッグ賞の諏訪魔(右)&石川修司
  • 諏訪魔(右)、石川修司
  • YAMATO
  • 殊勲賞YAMATO
  • 敢闘賞の柴田勝頼
  • 柴田勝頼
  • 鈴木秀樹
  • 新人賞の青柳優馬
  • 紫雷イオ
  • (左から)奥野春菜、高橋侑希、土性沙羅、文田健一郎、須崎優衣、川井梨紗子
  • ハリウッドJURINA
  • 松井珠理奈
  • (左から)AZM、渡辺桃、HZK、藤波辰爾、坂口征二、紫雷イオ
  • (左から)アンドレザ・ジャイアントパンダ、諏訪魔を肩車する石川修司
  • (左から)紫雷イオ、山田邦子
  • (左から)上村春樹講道館館長、松井章圭極真会館館長
  • (左から)新人賞の青柳優馬、小橋建太、秋山準
  • (左から)土性沙羅、奥野春菜、松井珠理奈、須崎優衣、川井梨紗子
  • (左から)文田健一郎、オカダ・カズチカ、高橋侑希
  • MVPの内藤哲也(右)と特別賞の松井珠理奈
  • アンドレザ・ジャイアントパンダ(左)、藤本つかさ
  • アンドレザ・ジャイアントパンダ(左)と伊調馨
  • アンドレザ・ジャイアントパンダ入場
  • 元井美貴(手前)とアンドレザ・ジャイアントパンダ
  • 紫雷イオ(左)とケニーオメガ
  • 小橋建太(左)と坂口征二
  • 松井珠理奈(左)と紫雷イオ
  • 壇上に上がれないアンドレザ・ジャイアントパンダを蹴る鈴木秀樹(左)
  • (左から)広島・九里亜蓮、内藤哲也
  • G1クライマックス優勝した内藤哲也
  • 始球式を行う内藤哲也
  • 紫雷イオ
  • 紫雷イオ×HZK
  • 松井珠理奈(左)
  • 優勝トロフィーを観客席に投げるポーズをとる内藤哲也

[選考委員長]大沢裕治(東京スポーツ新聞社運動部部長)[選考委員]沼田潔(東京スポーツ新聞社総合制作部本部長)/細島啓輔(東京スポーツ新聞社写真部副部長)/高橋真孝(東京スポーツ新聞社総合制作部副部長)/初山潤一(東京スポーツ新聞社運動部副部長)/平塚雅人(東京スポーツ新聞社運動部次長)/瀬谷宏(東京スポーツ新聞社運動部次長)/秋山直毅(東京スポーツ新聞社写真部次長)/長島昌徳(東京スポーツ新聞社写真部主任)/小坂健一郎(東京スポーツ新聞社運動部主任)/前田聡(東京スポーツ新聞社運動部員)/岡本佑介(東京スポーツ新聞社運動部員)/吉松祐(サンケイスポーツ)/洪経人(デイリースポーツ)/大西洋和(東京中日スポーツ)/桝田朗(日刊スポーツ)/酒井隆之(報知新聞社)/湯沢直哉(週刊プロレス編集長)/門馬忠雄(プロレス評論家)/小佐野景浩(プロレスライター)/元井美貴(サムライTVキャスター)(順不同)

  • 授賞式
  • トロフィーを投げるふりの内藤哲也
  • 内藤哲也
  • ベストバウトのオカダ・カズチカ
  • レインメーカーでケニー・オメガを下したオカダ・カズチカ
  • 最優秀タッグ賞の諏訪魔(右)&石川修司
  • 諏訪魔(右)、石川修司
  • YAMATO
  • 殊勲賞YAMATO
  • 敢闘賞の柴田勝頼
  • 柴田勝頼
  • 鈴木秀樹
  • 新人賞の青柳優馬
  • 紫雷イオ
  • (左から)奥野春菜、高橋侑希、土性沙羅、文田健一郎、須崎優衣、川井梨紗子
  • ハリウッドJURINA
  • 松井珠理奈
  • (左から)AZM、渡辺桃、HZK、藤波辰爾、坂口征二、紫雷イオ
  • (左から)アンドレザ・ジャイアントパンダ、諏訪魔を肩車する石川修司
  • (左から)紫雷イオ、山田邦子
  • (左から)上村春樹講道館館長、松井章圭極真会館館長
  • (左から)新人賞の青柳優馬、小橋建太、秋山準
  • (左から)土性沙羅、奥野春菜、松井珠理奈、須崎優衣、川井梨紗子
  • (左から)文田健一郎、オカダ・カズチカ、高橋侑希
  • MVPの内藤哲也(右)と特別賞の松井珠理奈
  • アンドレザ・ジャイアントパンダ(左)、藤本つかさ
  • アンドレザ・ジャイアントパンダ(左)と伊調馨
  • アンドレザ・ジャイアントパンダ入場
  • 元井美貴(手前)とアンドレザ・ジャイアントパンダ
  • 紫雷イオ(左)とケニーオメガ
  • 小橋建太(左)と坂口征二
  • 松井珠理奈(左)と紫雷イオ
  • 壇上に上がれないアンドレザ・ジャイアントパンダを蹴る鈴木秀樹(左)
  • (左から)広島・九里亜蓮、内藤哲也
  • G1クライマックス優勝した内藤哲也
  • 始球式を行う内藤哲也
  • 紫雷イオ
  • 紫雷イオ×HZK
  • 松井珠理奈(左)
  • 優勝トロフィーを観客席に投げるポーズをとる内藤哲也
年別