MVP 武藤敬司
- 年間最高試合賞
藤田和之 vs 永田裕志
6月6日/日本武道館
- 最優秀タッグ賞
- 邪道&外道
- 殊勲賞
- 秋山準
- 敢闘賞
- 永田裕志
- 技能賞
- 菊田早苗
- 新人賞
- 村浜武洋
- 女子プロ大賞
- 伊藤薫
- 功労賞
- 木戸修/百田義浩
- 特別賞
- TAJIRI
寸 評
例年、激論が交わされるMVP選考だが、今年は武藤がともに2票を獲得した秋山、永田を抑えて、18票を獲得。文句なしの一発選考で、2年ぶり3度目のMVPを手にした。「新日本プロレスに所属しながら、全日本プロレスの3冠ヘビー級王座を獲得。また太陽ケアとのコンビで、世界タッグ王座とIWGPタッグ王座の統一に成功したうえ、年末の世界最強タッグ決定リーグ戦も制覇。G1クライマックスでも準優勝。BATTの結成でプロレス界に団体の枠を超えた新風を送り込んだ」、「あれだけ日本マット界の伝統王座を独占されたら、何も文句の言いようがない」、「武藤を表紙にすると、雑誌の売り上げが違う。そういった意味でもプロレス界の〝経済効果〟に多大な貢献を果たしている」、「東京ドーム大会をはじめ、各ビッグマッチで果たしてきた功績は大きい」など称賛の声はやまなかった。
視野の広い武藤は、永田、中西学、天山広吉、小島聡ら、新世代選手が台頭する新日マットではなく、天龍源一郎、川田利明の二枚看板に、次期エース候補の太陽ケアのみの布陣で奮闘する全日マットを主戦場に選択。矛先を天龍の保持する3冠ヘビー級王座へと向けた。
全日プロの1・28東京ドーム大会で、太陽ケアを軍門に下すと「オレがケアをトップ選手に育てて、全日プロにお返しする」と馬場元子社長に宣言して、タッグパートナーに指名。
4・14日本武道館大会で、川田利明を下し、3冠王座挑戦権を獲得。続く6・8日本武道館大会でも見事、天龍を下し、新日プロ所属選手として初めて3冠王者を手にした。その後は全日プロばかりか、新日プロのリングで3冠防衛戦に臨むなど、掟破りを連発。古巣・新日プロでも「G1クライマックス」で準優勝、「世界最強タッグ決定リーグ」で優勝。飛び抜けた実力を証明した。
10・22新潟大会では、太陽ケアとのコンビで天龍、安生洋二組を撃破して第45代世界タッグ王者に君臨。6日後の新日プロ10・28福岡大会ではIWGPタッグ王者、藤波辰爾、西村修組を相手に、ダブルタイトル戦を強行。これにも見事、勝利して史上初の両メジャー団体の看板タッグ王座の統一に成功した。
タイトル総ナメにした実績だけでなく、自ら立ち上げたBATTの活動で、団体の枠を壊した功績も光った。
[選考委員長]桜井康雄(東京スポーツ取締役編集局長)[選考委員]武田友芳(東京スポーツ第2運動部部長)/堀内良夫(東京スポーツ写真部部長)/柴田惣一(東京スポーツ第2運動部次長)/楠崎弘樹(東京スポーツ第2運動部員)/初山潤一(東京スポーツ第2運動部員)/高木圭介(東京スポーツ第2運動部員)/油浅健一(東京スポーツ第2運動部員)/水沼一夫(東京スポーツ第2運動部員)/渋井君夫(東京スポーツ写真部主任)/荒牧徹(東京スポーツ写真部員)/山口泰弘(サンケイスポーツ)/佐藤彰雄(スポーツニッポン新聞社)/宮本久夫(デイリースポーツ東京本社)/山崎照朝(東京中日スポーツ新聞社)/山田準(日刊スポーツ新聞社)/福留崇広(報知新聞社)/樋口郁夫(内外タイムス社)/佐藤正行(週刊プロレス編集長)/金沢克彦(週刊ゴング編集長)/波々伯部哲也(週刊ファイト副編集長)/門馬忠雄(プロレス評論家)(順不同)