MVP オカダカズチカ
- 年間最高試合賞
オカダ・カズチカ vs SANADA
10月14日/両国国技館/IWGPヘビー級選手権
- 最優秀タッグ賞
- 諏訪魔&石川修司
- 殊勲賞
- 宮原健斗
- 敢闘賞
- 清宮海斗
- 技能賞
- 飯伏幸太
- 新人賞
- ストロングマシーン・J
- 女子プロ大賞
- 岩谷麻優
- 功労賞
- 青木篤志
寸 評
MVP候補にはオカダ、飯伏幸太、ジェイ・ホワイト、ウィル・オスプレイ、宮原健斗の名前が挙がった。オカダは1回目の投票で22票中15票を集め、4年ぶりのMVP返り咲きを果たした。
今年は4月に米ニューヨークのマジソンスクエア・ガーデンでIWGPヘビー級王座を奪還し、その後も4度の防衛に成功。海外大会での実績やメディアを通じた発信力が特に高く評価された。
4度目のMVPは6度のアントニオ猪木に次ぐ歴代2位タイ。「一昨年も一年中防衛しても取れなかったですし、去年V12を達成しても取れなかった。『どうやったら取ることができるのか』『これ以上がないことをやってきてしまったんじゃないか』と思ったんですけど」と苦笑交じりに“絶対的存在”ならではの苦悩を吐露した。
さらにベストバウトの受賞は6年連続で通算7度目。天龍の持つ最多記録「9」にあと2に迫った。「あと2回(MVPと)ダブル受賞すれば、(猪木と天龍)どちらにも追いつくということで…。お先に“2冠達成”しましたので、次はベルトのほうを目指していきたい」と来年1月4、5日東京ドーム大会で行われるIWGPヘビー、IWGPインターコンチネンタルのダブル王座戦必勝を誓った。
私生活では人生の大きな転機があった。4月に人気声優・三森すずことの結婚を公表。その存在が今年にかける思いを一層強めていた。
オカダは本紙にこう明かす。「結婚して『オカダ駄目になったな』と言われたくないとは思っていたので。自分が活躍しないと、向こうに迷惑がかかるかもしれないじゃないですか。そういう意味ではいい結果が出せて本当、良かったと思いますね」
常に意識するのは「一流」という言葉だ。見る側の憧れの存在であるべきとの考えから、愛車は華やかなフェラーリ。巡業中でもオフを見つけては、大相撲やラグビーといった他競技観戦に精力的に出かけ、外の世界から刺激をもらうようになった。業界を背負う者としての自覚は年を追うごとに増している。 8月から来年の「東京ドーム超満員」の目標を公言したのも、自身の発言力や影響力を考慮してのもの。「早い時期から口に出すことで、団体の中で心を動かされた人もいると思いますし。チャンピオンが言っているならと思ってくれたかもしれない」。その言葉に責任を持ち、自ら先頭に立ってメディアに出続けた。「知らない人にもこの人面白いなと思ってもらわないといけない」との思いを胸に、プロレスをアピールし続けている。
決して大言壮語ではない公約だからこそ、果たさなければならない。「超満員が4万3000人らしいので。2日とも4万3000人しっかり入れて勝って、来年は(東京)五輪があるので。五輪に負けないぐらいプロレスをたくさん盛り上げたいですね」。令和のプロレス大賞も、レインメーカーが席巻する。
[選考委員長]大沢裕治(東京スポーツ新聞社運動部部長)[選考委員]平鍋幸治(東京スポーツ新聞社編集局長)/沼田潔(東京スポーツ新聞社総合制作部本部長)/細島啓輔(東京スポーツ新聞社写真部副部長)/初山潤一(東京スポーツ新聞社運動部副部長)/平塚雅人(東京スポーツ新聞社運動部専門委員)/楠崎弘樹(東京スポーツ新聞社運動部次長)/秋山直毅(東京スポーツ新聞社写真部次長)/瀬谷宏(東京スポーツ新聞社運動部次長)/小坂健一郎(東京スポーツ新聞社運動部主任)/前田聡(東京スポーツ新聞社運動部主任)/岡本佑介(東京スポーツ新聞社運動部部員)/岩田大補(東京スポーツ新聞社写真部部員)/洪経人(デイリースポーツ)/大西洋和(東京中日スポーツ)/高場泉穂(日刊スポーツ)/酒井隆之(報知新聞社)/湯沢直哉(週刊プロレス編集長)/門馬忠雄(プロレス評論家)/小佐野景浩(プロレスライター)/元井美貴(プロレスキャスター)/今野利明(サムライTVプロデューサー)(順不同)