MVP オカダ・カズチカ
- 年間最高試合賞
オカダ・カズチカ vs ウィル・オスプレイ
8月18日/日本武道館/G1クライマックス決勝
- 最優秀タッグ賞
- グレートーOーカーン&ジェフ・コブ
- 殊勲賞
- 宮原健斗
- 敢闘賞
- グレートーOーカーン
- 技能賞
- エル・リンダマン
- 新人賞
- 安齊勇馬
- 女子プロ大賞
- 朱里
- プロレス大賞栄誉賞
- アントニオ猪木
寸 評
【MVP】
文句なしのMVPだ。1回目からオカダ・カズチカが15票を獲得。武藤敬司とジェイ・ホワイトに1票づつ入った。圧倒的な評価を受けた新日本プロレスの絶対的エースが5度目の栄誉に輝いた。
プロレス評論家の門馬忠雄氏は「やはり彼が突出している。内容試合のよさ。全試合で平均以下はなかった。それにG1の決勝後の彼の発言、振る舞い。まさに業界を引っ張る仕事をしたと思う。挑戦権利証撤廃のアピールなど、すばらしかった。猪木さんにバカヤローと言ったのも彼らしい追悼のメッセージ。プロレス業界全体の業績を見た時に、彼が一番だと思っている」と試合はもちろん、発言についても絶賛した。
【ベストバウト】
1回目の投票で実に7試合がノミネートされた。新日本G1クライマックス決勝(8月18日、日本武道館)のオカダカズチカ対ウィル・オスプレイ戦に6票。JUST TAP OUT(9月12日、代々木)のデスペラード対葛西純に3票、ノア清宮海斗対武藤(7月16日、日本武道館)に3票、新日本オカダ、棚橋弘至組対武藤、清宮組(1月8日、横浜アリーナ)に2票、新日本の鷹木信悟対オカダ(1月4日、東京ドーム)に1票、みちのくMUSASHI対フジタ〝Jr〟ハヤト(7月1日、後楽園ホール)に1票、ノア拳王対清宮(9月25日、ドルフィンズアリーナ)に1票が入った。
3票までを獲得した上位3試合で2回目の投票に突入。オカダ対オスプレイが過半数を超える10票を獲得し、ベストバウトに輝いた。
【最優秀タッグ賞】
3回の投票にもつれる大接戦となった。1回目でスターダムの中野たむ&なつぽい組が7票、杉浦貴&小島聡組に3票、グレート―O―カーン&ジェフ・コブ組に3票、後藤洋央紀&YOSHI―HASHI組1票、TJP&フランシスコ・アキラ組に1票、該当者なしが2票となった。
3票を獲得した上位3タッグで2回目の投票を実施。中野&なつぽいが8票、オーカーン&コブ組が6票、杉浦&小島組が3票ともつれた。上位2組で決選投票を実施した結果、オーカーン&コブが9票と伸ばし、8票の中野&なつぽい組を退けた。
女子初となる快挙とはいかなかったが、選考委員長を務めた本紙運動2部・初山潤一部長は「今回は残念でしたが、あと一歩に迫ったという結果も、歴史に残る快挙です」と話した。
【殊勲賞】
こちらも大接戦となった。1回目の投票で宮原健斗、小島聡が4票、清宮海斗が3票、樋口和貞が2票を集め、武藤敬司、ジェイ・ホワイト、ウィル・オスプレイ、オカダ・カズチカがそれぞれ1票と続いた。上位3人による再投票で宮原、清宮が6票、小島が5票に。6票同士の決戦投票で、宮原が3年ぶり3度目の受賞となった。
【敢闘賞】
グレート―O―カーンが7票、樋口和貞が4票と複数票を集めた。小島聡、清宮海斗、宮原健斗、拳王、藤波辰爾、エル・デスペラードが1票づつ獲得した。上位2人による決選投票でオーカーンが初受賞となった。
【技能賞】
1回目で吉岡勇紀が4票を獲得。エル・リンダマン、清宮海斗が3票、ウィル・オスプレイ、青木真也が2票、エル・デスペラード、グレード・ムタ、小島聡が1票と続いた。上位3人による2回目の投票でリンダマンが8票と伸ばし、清宮が5票、吉岡が4票に。リンダマンと清宮による決選投票でリンダマンが9票で清宮の8票を上回り、初受賞に輝いた。
【女子プロレス大賞】
勢いにのるスターダムのワールド王者・朱里が1回の投票で過半数を超える9票を集め、初受賞に輝いた。上谷沙弥、KAIRIが2票、スターライト・キッド、橋本千紘、優宇、該当者なしが1票だった。
【新人賞】
全日本の大器として期待される安齊勇馬が1回目で10票を獲得し、新人賞に輝いた。天咲光由が2票、望月ジュニア、ミノリータ、斉藤ブラザーズ、大岩陵平、該当者なしが1票だった。
【プロレス大賞栄誉賞】
10月1日に亡くなったアントニオ猪木さんに贈ることを決めた。初山選考委員長は「多大な功績を残された方。私も長い間担当していて、ご本人は国民栄誉賞をもらいたかったと思うが、内閣府にはそのお考えが全くないようなので、プロレス界の最高栄誉として贈るべきだと思った」と説明した。
今年の選考を振り返り、特別選考委員を務めた小橋建太は「選考するということは難しいですね。本当に。でも本当にいい選考だったと思います」と語った。
[選考委員長]初山潤一(東京スポーツ新聞社運動二部部長)[特別選考委員]小橋建太[選考委員]下田知仁(東京スポーツ新聞社写真映像部副部長)/中村亜希子(東京スポーツ新聞社運動二部次長)/小坂健一郎(東京スポーツ新聞社運動二部次長)/前田聡(東京スポーツ新聞社運動二部主任)/岡本佑介(東京スポーツ新聞社運動二部主任)/小松勝(東京スポーツ新聞社運動二部部員)/山口高明(東京スポーツ新聞社写真映像部部員)/洪経人(デイリースポーツ)/大西洋和(東京中日スポーツ)/勝部晃多(日刊スポーツ)/湯沢直哉(週刊プロレス編集長)/小佐野景浩(プロレスライター)/元井美貴(プロレスキャスター)/今野利明(サムライTVプロデューサー)/門馬忠雄(プロレス評論家)〈順不同〉