MVP ザック・セイバーJr.
- 年間最高試合賞
辻陽太 vs 後藤洋央紀
3月20日/アオーレ長岡/NEW JAPAN CUP 2024 決勝戦
- 最優秀タッグ賞
- 斉藤ブラザーズ
(斉藤ジュン&斉藤レイ)
- 殊勲賞
- 安齊勇馬
- 敢闘賞
- 清宮海斗
- 技能賞
- 青木真也
- 女子プロ大賞
- Sareee
- 新人賞
- ボルチン・オレッグ
- 話題賞
- ダンプ松本
- 話題賞
- ブル中野
- 話題賞
- 岩谷麻優
寸 評
51回目を迎えたプロレス大賞は、「にしたんクリニック」が協賛。「東京スポーツ新聞社制定2024プロレス大賞supported byにしたんクリニック」として開催された。今年も〝鉄人〟小橋建太が「特別選考委員」に就任。12月10日に都内で開かれた選考委員会では、各メディアの有識者らを含めた計19人の選考委員が一堂に会し、白熱した議論を展開した。
選考委員長を務める東京スポーツ新聞社編集局次長の初山潤一が冒頭、「プロレス界全体を盛り上げるためにみなさまには熱い議論をお願いしたい」とあいさつ。また、審議順について「近年は女子プロレスへの興味が高まっているため、最優秀選手(MVP)に続き、女子プロレス大賞とさせていただくことをご了承ください」と説明があった。
小橋が「みなさん、今日は明るく楽しくそして厳正に選考して受賞者を決めたいと思いますので、よろしくお願いいたします」と述べ、最優秀選手賞(MVP)の選考からスタートした。
【最優秀選手賞(MVP)】
「今年は非常に難しい」という意見が出される中、名前が挙がったのはザック・セイバーJr.(新日本)、安齊勇馬(全日本)、斉藤ブラザーズ(全日本)、清宮海斗(ノア)の4人。 ザックについては「技術も高いし、試合を見ていても面白い」「同じ年にG1クライマックスを制し、IWGP世界ヘビー級も取った。DDTやノアなど他団体にも参戦して、幅広い活躍を年間通じてしていた」と評価する声が上がった。
安齊については「デビューからわずか1年半で3冠ヘビー級のベルトを史上最年少で戴冠した」といった戦績の評価や「安齊が王者になり、全日本の客層がガラリと変わって若くなった。5月の宮原との初防衛戦から平日の後楽園が超満員に。かつての超世代軍の勢いを感じた」と推す意見が出された。
斉藤ブラザーズについては、テレビ出演、写真集発売といったリング外の活動も含め、「今年は34試合全勝。実績的にすばらしい」と実力が高く評価された。
清宮については「GHC王座で7度防衛。N―1も制した。ノアの戦いも清宮が入ることで、若返りが図られている。また主要団体でも活躍した」と幅広い活躍を理由にノミネートされた。
1回目の投票でザックが10票、斉藤ブラザーズが5票、安齊が2票、清宮が2票。ザックが過半数を獲得したため、今年度の最優秀選手に決定した。
【女子プロレス大賞】
舞華(スターダム)、Sareee(フリー)、里村明衣子(センダイガールズ)、岩谷麻優(スターダム)、ウナギ・サヤカ(フリー)の4人の名前が挙がった。SareeeについてはIWGP女子王座挑戦や自主興行での奮闘、シードリングのビヨンドザシーシングル王座を保持し、スターダムやマリーゴールドにも参戦。幅広く活躍したことを踏まえ、「どこの団体に出てもすごくいい試合をして活躍している。団体の垣根を越えている」と評価する意見が出された。また舞華については、ワールド王座の6度防衛、「5☆STAR GP」での全勝優勝で「強さを女子の中で示した選手」と評された。
1回目の投票でSareeeが13票、舞華が3票、岩谷が2票、ウナギが1票、里村が0票となり、過半数を獲得したSareeeが栄誉に輝いた。
【年間最高試合賞(ベストバウト)】
次の7試合がノミネートされた。
辻陽太対後藤洋央紀
(新日本3月20日、アオーレ長岡)
ジョシュ・バーネット対ジョン・モクスリー(ブラッドスポーツ武士道6月22日、両国国技館)
安齊勇馬対宮原健斗(全日本5月29日、後楽園ホール)
ドラゴン・ダイヤ対箕浦康太(ドラゴンゲート12月3日、後楽園ホール)
潮崎豪対石川修司(ノア11月24日、ノア新木場1stRING)
鈴木みのる対高山善廣(TAKAYAMANIA9月3日、後楽園ホール)
内藤哲也対辻陽太(新日本4月6日、両国国技館)
「辻がこの試合で完全に覚醒した。後藤もこの試合で『後藤すげえな』と今まで以上に感じさせた。辻が後藤を引き出し、観客も魅了された」と評価された辻対後藤が8票を獲得。4票を得た安齊対宮原戦との決選投票の結果、2度目の投票で辻対後藤戦が過半数となる11票となり、ベストバウトに輝いた。
【最優秀タッグ賞】 斉藤ブラザーズ、新日本の「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」、スターダムの「H.A.T.E.(ヘイト)」がノミネートされた。1回目の投票で斉藤ブラザーズが何と満票となる19票を獲得。文句なしで栄冠に輝いた。
【殊勲賞】 安齊勇馬、エル・デスペラード(新日本)、清宮海斗、神谷英慶(大日本)がノミネート。1回目の投票で8票を獲得した安齊と、「『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』で優勝したり、他団体に行って集客力があるということがレスラーとして魅力」と推され、6票を得たデスペラードとの決選投票となり、安齊が13票で殊勲賞に輝いた。
【敢闘賞】
ドラゴン・ダイヤ、辻陽太、岩谷麻優、内藤哲也、清宮海斗の5選手の名前が挙がった。岩谷はIWGP女子王座を保持し、年間を通じた活躍と「男子のプロレスとも戦ったのでは。新日本との合同興行ではセミに登場し、男子ファンの観客が多かったであろう会場で女子をアピールした」と評価され1回目の投票で8票を獲得。7票を得た清宮との決選投票となり、9票の岩谷を10票の清宮が上回り、敢闘賞に輝いた。
【技能賞】
ノミネートされたのはYAMATO(ドラゴンゲート)、青木真也(フリー)、エル・デスペラード、高橋ヒロム(新日本)の4人。1度目の投票で青木が9票、デスペラードが7票を獲得。決選投票で青木が過半数の10票を獲得し、栄光に輝いた。
【新人賞】
佐々木憂流迦(ノア)、ボルチン・オレッグ(新日本)、望月ジュニア(ドラゴンゲート)の3選手による投票となり、1回目の投票でボルチンが過半数の12票で新人賞に輝いた。
【特別賞】
話題賞として「ネットフリックス」で話題となった「極悪女王」のダンプ松本さん、日本女子で初めてWWE殿堂入りしたブル中野さん、そしてIWGP女子王座を保持し、映画「家出レスラー」でも注目を集めた岩谷麻優の3人が推薦され、選考委員会で承認された。
最後に小橋は「今回も素晴らしい熱い議論になったと思います。ああ~、いいねやっぱり、プロレス大賞はいい。今日の討論がプロレス界を盛り上げていく力になっていければいいなと思っています」とあいさつ。大盛況だった会を締めた。
[選考委員長]初山潤一(東京スポーツ新聞社編集局次長)【特別選考委員】小橋建太[選考委員]渡辺卓幸(東京スポーツ新聞社運動二部部長)/紙谷光人(東京スポーツ新聞社写真映像部部長)/中村亜希子(東京スポーツ新聞社運動二部副部長)/内田忠宏(東京スポーツ新聞社写真映像部次長)/小坂健一郎(東京スポーツ新聞社運動二部次長)/岡本佑介(東京スポーツ新聞社運動二部エキスパート)/松下樹(東京スポーツ新聞社デジタルメディア室次長)/前田聡(東京スポーツ新聞社運動二部主任)/木元理珠(東京スポーツ新聞社運動二部部員)/山口高明(東京スポーツ新聞社写真映像部部員)/藤澤浩之(デイリースポーツ)/大西洋和(東京中日スポーツ)/千葉修宏(日刊スポーツ)/湯沢直哉(週刊プロレス編集長)/井上光(週刊プロレス編集次長)/小佐野景浩(プロレスライター)/今野利明(サムライTVプロデューサー)